[歴史②]世界史

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リスト


リスト

リストの生涯・経歴

リスト(1811-1886)はハンガリーで生まれた19世紀の大ピアニスト、作曲家である。

NHK-FM(東京) 『クラシックカフェ モーツァルトのクラリネット五重奏曲』 2024/2/15放送など

メンデルスゾーンシューマンと同時代の作曲家である。

1811年に当時オーストリア帝国の統治を受けていたハンガリー王国のドボルヤーンで生まれた。
そのため、ハンガリーに強い愛国心を持っていたが、リストの家庭ではドイツ語を用いていたこともあり、ハンガリー語を話すことができなかったと言われている。

NHK-FM(東京) 『クラシックカフェ ▽ドビュッシーの前奏曲集第1巻 他』 2022/07/13放送。NHK-FM(東京) 『クラシックカフェ ショパンの「幻想ポロネーズ」』 2023/11/29放送

幼少・少年時代

父はかつてハイドンが雇われていたエステルハージ家の執事で、ヴァイオリンやピアノの演奏家でもあった。リストはこの父にピアノを習った。

中川 右介 『クラシック音楽の歴史』 角川ソフィア文庫、2017年、148項。

幼いころから天才的なピアニストという賞賛を受けていた。

NHK-FM(東京) 『クラシックカフェ ショパンの「幻想ポロネーズ」』 2023/11/29放送

7歳で演奏会を開き、幼少期から超絶技巧のピアノと即興演奏で知られた。神童の誕生である。

NHK-FM(東京) 『クラシックカフェ ▽ドビュッシーの前奏曲集第1巻 他』 2022/07/13放送。中川 右介 『クラシック音楽の歴史』 角川ソフィア文庫、2017年、148項。

父はすべてを息子に賭けることにした。エステルハージ家を辞め、息子を巡業させながら教育するためにウィーンに向かった。1822年のウィーンでのコンサートは大好評であった。

その後、ブダペスト、ミュンヘン、パリ、ロンドンとヨーロッパ各地を回り、一躍スターになった。とりわけパリでは青年リストは大きな人気を博した。
しかし、1827年リストが16歳の頃、スイスに行ったところで父が過労で死んでしまう。

中川 右介 『クラシック音楽の歴史』 角川ソフィア文庫、2017年、148-149項。NHK-FM(東京) 『クラシックカフェ ▽ドビュッシーの前奏曲集第1巻 他』 2022/07/13放送

1820年代後半10代の頃、母とともにパリに住んだ。この頃のリストは幅広く本を読み、ほどなくしてヴィクトル・ユーゴー、ラマルティーヌ、ハイネといった当時パリに住んでいた作家や芸術家たちと親交を結ぶようになる。時を同じくして作曲家のベルリオーズショパン、超絶技巧を誇ったバイオリニスト、パガニーニらと出会い、彼らの影響を受けながら自身の音楽語法を確立していった。

NHK-FM(東京) 『クラシックカフェ 特集 自然に抱かれて(1)』 2024/1/26放送

ヴィルトゥオーゾ・ピアニスト

1831年にバイオリニストのパガニーニの演奏を聴いて感銘を受け、自らもピアノの超絶技巧を目指した。
リストは19世紀にピアノのヴィルトゥオーゾ、超絶技巧のピアニストとして脚光を浴びた。

フランツ・リスト - Wikipedia https://ja.wikipedia.org/wiki/フランツ・リスト。NHK-FM(東京) 『クラシックカフェ ラフマニノフピアノ協奏曲 第3番 他』 2022/10/13放送。NHK-FM(東京) 『クラシックカフェ フォーレのピアノ五重奏曲ニ短調』 2023/8/23放送。NHK-FM(東京) 『クラシックカフェ ショパンの「幻想ポロネーズ」』 2023/11/29放送

伯爵夫人マリー・ダグーとの恋

夫と子もいる伯爵夫人マリー・ダグーと不倫の恋に落ちて、駆け落ちしたことは有名な話である。

中川 右介 『クラシック音楽の歴史』 角川ソフィア文庫、2017年、149項。

1835年から36年にかけては伯爵夫人と「恋の逃避行」でスイスを訪れ、その印象を音楽で表現した(「巡礼の年 第1年 スイス」)。

また、1837年には伯爵夫人と彼女との間に生まれた長女を伴ってイタリアを訪れ、1839年までイタリア各地を巡り滞在し、その印象も音楽でまとめている(「巡礼の年 第2年 イタリア」)。

NHK-FM(東京) 『クラシックカフェ ▽ブラームスの「ピアノ協奏曲 第2番」他』 2022/9/12放送

ヨーロッパ各地の旅行

リストは1840年代の後半、ヨーロッパ各地を旅した。
その中にはロシアウクライナなども含まれ、その地の作曲家と交流を持った。ロシア国民楽派の創始者グリンカもその1人である。

NHK-FM(東京) 『クラシックカフェ ラフマニノフピアノ協奏曲第2番』 2023/12/27放送

ローマ移住

50歳頃、聖職者になろうとローマに滞在し、晩年までローマで暮した。

NHK-FM(東京) 『クラシックカフェ ラフマニノフの「鐘」』 2023/11/21放送

リストの音楽史における位置づけ

新ドイツ楽派

リストは、ワーグナーらとともに新ドイツ楽派と呼ばれ、絶対音楽にこだわるブラームスらとは一線を画した。

フランツ・リスト - Wikipedia https://ja.wikipedia.org/wiki/フランツ・リスト

リストの意義・評価

交響詩

リストの音楽史における貢献は、ベルリオーズが提唱した標題音楽をさらに発展させた交響詩というジャンルを創設したこと、演奏会形式のリサイタルを初めて行ったことなどがあげられる。

中川 右介 『クラシック音楽の歴史』 角川ソフィア文庫、2017年、150項。フランツ・リスト - Wikipedia https://ja.wikipedia.org/wiki/フランツ・リスト

ただし、交響詩の「名曲度」は高くない。

中川 右介 『3時間でわかる「クラシック音楽」入門』 青春出版社、2006年、154項。

他の音楽家との関係

パガニーニ

リストは観客に媚びた技術のひけらかしに疑問を持っていた。そうした折、20歳になる年の1831年パリで初めてパガニーニの演奏を聴いた。極限まで高めた技巧とその技術に裏打ちされた大きな音楽性に衝撃を受けたリストはピアノのパガニーニになると決意し、その後、ピアノの演奏技法を開発して次々と名曲を生み出して行った。

NHK-FM(東京) 『クラシックカフェ ▽パガニーニの「24の奇想曲」から 他』 2023/6/30放送

メンデルスゾーン

メンデルスゾーンはリストの友人であった。

NHK-FM(東京) 『クラシックカフェ モーツァルトのクラリネット五重奏曲』 2024/2/15放送

ワーグナー

リストはワーグナーより2歳年上の1811年生まれ。ワーグナーは1813年生まれで2人は同世代の友人である。
ピアニストとして作曲家として早くから大成功を収めていたリストがまだ世の中に認められていなかったワーグナーの良き理解者でその才能を高く評価するとともに様々な場面で惜しみなく彼を援助していた。

なお、ワーグナーの妻コジマはリストとマリー・ダグー伯爵夫人との間の次女である。

サン・サーンス

リストはサン・サーンスより25歳ほど年上で年の差はあったが、2人は良き友人でもあり、リストはサン・サーンスの才能を認めていた。
サン・サーンスが新作を発表するとリストは積極的に紹介し、また初演が難しいときは、その実現に向けて尽力した。

NHK-FM(東京) 『クラシックカフェ ▽フォーレのレクイエム 他』 2022/07/11放送

フォーレ

リストはサン・サーンスの紹介でフォーレと知り合い、リストとフォーレの交流が始まった。

NHK-FM(東京) 『クラシックカフェ ▽フォーレのレクイエム 他』 2022/07/11放送

スメタナ

スメタナ交響詩というジャンルを作ったリストを尊敬していた。

NHK-FM(東京) 『クラシックカフェ ▽ブラームスの「弦楽六重奏曲 ト長調」他』 2022/07/27放送

リストの作品

交響詩

リストは交響詩を生み出し、13曲を残している。

人、山の上で聞きしこと - Wikipedia https://ja.wikipedia.org/wiki/人、山の上で聞きしこと

人、山の上で聞きしこと(山の上で聞く)S95

リストが生み出した最初の交響詩

人、山の上で聞きしこと - Wikipedia https://ja.wikipedia.org/wiki/人、山の上で聞きしこと

親交を結んでいたヴィクトル・ユーゴーの詩に基づく作品。

NHK-FM(東京) 『クラシックカフェ 特集 自然に抱かれて(1)』 2024/1/26放送

協奏曲
ピアノ協奏曲

名人芸的なピアニストとしてヨーロッパを席巻したリストは生涯に2曲のピアノ協奏曲を残している。

NHK-FM(東京) 『クラシックカフェ ラフマニノフピアノ協奏曲第2番』 2023/12/27放送

ピアノ協奏曲 第2番 イ長調 S125

ピアノ協奏曲第2番はピアニストとしての名声が頂点に達していた1839年に作曲された。
しかし、すぐに初演されることはなく、リストはそれから何度も改訂を繰り返していく。初演されたのは1857年で、その頃にはすでにピアニストを引退しており、リスト自身は指揮台に立ち、弟子の一人がピアノを弾いた。しかし、そこからさらに改訂を行い、ようやく1861年になって完成した。
リストは自筆譜にピアノ協奏曲というタイトルではなく、交響協奏曲と名付けている。楽章が明確に分かれているのではなく、テンポが頻繁に変わり、曲想が次々と変化していく。そこにはハンガリー風のリズムやロマンティックな旋律、また華麗な名人芸も含まれ、リストのピアノ演奏の魅力が余すところなく表現されている。

NHK-FM(東京) 『クラシックカフェ ラフマニノフピアノ協奏曲第2番』 2023/12/27放送

死の踊り(死の舞踏)

1849年、リストが37歳の年に完成させたといわれるピアノと管弦楽のための作品。
グレゴリオ聖歌の「怒りの日」の旋律を主題として展開される。

NHK-FM(東京) 『クラシックカフェ ▽オルフの「カルミナ・ブラーナ」他』 2022/08/25放送

管弦楽曲
レーナウの「ファウスト」による2つのエピソード S110

リストが若いころゲーテのファウストに関心を抱き、その延長線上でロマン派の詩人ニコラス・レーナウのファウストをもとに楽曲にしたものと言われている。

NHK-FM(東京) 『クラシックカフェ ▽オルフの「カルミナ・ブラーナ」他』 2022/08/25放送

  • 第1曲 夜の行列
  • 第2曲 村の居酒屋での踊り(メフィスト・ワルツ第1番)

ハンガリー幻想曲 S123

ロマ音楽を基にした19曲からなるピアノ曲集「ハンガリー狂詩曲」の第14番を基にピアノと管弦楽のために作曲された。
この曲は葬送行進曲のような暗く重々しい音楽で始まり、少しずつ速度を速めながら技巧的で華やかな音楽に変化していく。当時、若手ピアニストとして活躍し、リストもその腕前を認めていたハンス・フォン・ビューローに捧げられ、ビューローのピアノで初演された。

NHK-FM(東京) 『クラシックカフェ バルトークの弦楽器と打楽器とチェレスタのための音楽』 2024/2/8放送

室内楽曲
ピアノ・ソナタ

ピアノ・ソナタ ロ短調

リストの残した唯一のピアノ・ソナタ。1852年から翌年にかけて作曲された。
長大な単一楽章で作られていて、ソナタとしてあまりにも型破りなその形態に、当時の聴衆たちは慌てふためいたと伝えられている。
しかし、ワーグナーが褒め称えたように、これまでのソナタの概念を超えた自由な性格を持ち、壮大なスケール感と豊かな叙情性に満ちた見事な作品となっている。

NHK-FM(東京) 『クラシックカフェ ▽チャイコフスキーピアノ協奏曲 第1番ほか』 2022/08/09放送

その他

忘れられたロマンス S132

その落ち着いた音色を生かして書かれたビオラのための作品。

NHK-FM(東京) 『クラシックカフェ グラズノフのバイオリン協奏曲 イ短調』 2023/4/6放送

ピアノ曲

リストはピアノ曲を数多く作曲しており、交響詩より「名曲度」が高い。

中川 右介 『3時間でわかる「クラシック音楽」入門』 青春出版社、2006年、154項。

超絶技巧練習曲

12曲からなる練習曲集。リストの演奏技術の結晶ともいえる作品。

まず15歳の1826年に12曲の練習曲として出版した後、1837年に改訂版を出版、さらに1852年新たに改訂を施して現在演奏されている曲集になった。練習曲とは言いながら指の訓練にとどまらず12曲のうち10曲にはタイトルがついており、詩的な内容を伴う。

NHK-FM(東京) 『クラシックカフェ ショパンの「幻想ポロネーズ」』 2023/11/29放送

ラ・カンパネラ

パガニーニのバイオリン協奏曲第2番第3楽章のロンド「ラ・カンパネラ(鐘)」の旋律を用いたピアノ独奏曲。リストはこの第3楽章の主題を4曲編曲してピアノ独奏曲を作っている。

NHK-FM(東京) 『クラシックカフェ ▽パガニーニの「24の奇想曲」から 他』 2023/6/30放送

なお、4曲のうち「パガニーニによる大練習曲 第3番 嬰ト短調」はパガニーニの原曲によりながらも独創性の強い作品とされ、通常は編曲とはみなされずオリジナル作品に分類される。

フランツ・リスト - Wikipedia https://ja.wikipedia.org/wiki/フランツ・リスト

パガニーニによる大練習曲 第3番 嬰ト短調「ラ・カンパネラ」

4曲のうち最も有名な版で、今日「ラ・カンパネラ」として演奏されるほぼ全てがこの作品となる。

ラ・カンパネラ - Wikipedia https://ja.wikipedia.org/wiki/ラ・カンパネラ

巡礼の年

巡礼の年 第1年 スイス

1835年の夏、リストは当時愛し合っていたマリー・ダグー伯爵夫人と2人でスイスのジュネーブに行く。2人は3年にわたってこの地で過ごし、しばしばアルプス地方を旅するなど幸せなひとときを過ごした。
そして、その旅行の中で得た印象を「旅のアルバム」という曲集にまとめた。その後、1855年に9曲からなるピアノの曲集にまとめ直したのがこの作品。
リストに第一子が生まれ、父になったことがきっかけで生まれた静謐な面持ちの作品。

NHK-FM(東京) 『クラシックカフェ フォーレのピアノ五重奏曲ニ短調』 2023/8/23放送。NHK-FM(東京) 『ピアノの名曲を聴く(2)ムーザ・ルバッキーテ - ベストオブクラシック - NHK』 2024/8/27放送

・第6曲 オーバーマンの谷

タイトルにある「オーバーマン」というのは地名ではなくフランスの作家が書いた小説の主人公。文学的な内容に基づいたロマン主義的な作品で、演奏会でもしばしば取り上げられる。

NHK-FM(東京) 『クラシックカフェ フォーレのピアノ五重奏曲ニ短調』 2023/8/23放送

巡礼の年 第2年 イタリア

1837年から1839年にかけて、リストは当時、恋愛関係にあったマリー・ダグー伯爵夫人とイタリア各地を巡り滞在した。
ミラノ、フィレンツェ、ローマなど行く先々で素晴らしい芸術作品に触れ、感銘を受けた。
リストはイタリアのさまざまな芸術作品や文学作品に着想を得てその印象を7曲からなるこの作品にまとめた。

NHK-FM(東京) 『クラシックカフェ ▽ブラームスの「ピアノ協奏曲 第2番」他』 2022/9/12放送。NHK-FM(東京) 『ピアノの名曲を聴く(2)ムーザ・ルバッキーテ - ベストオブクラシック - NHK』 2024/8/27放送

・第1曲 婚礼

ラファエロの絵画「聖母の結婚」にインスピレーションを得て書かれた作品。

NHK-FM(東京) 『クラシックカフェ ▽ブラームスの「ピアノ協奏曲 第2番」他』 2022/9/12放送

ソナタ風幻想曲「ダンテを読んで」

ダンテの「神曲」地獄編からインスピレーションを得てこの作品を作曲した。地獄篇の恐ろしい情景から受けた強烈な印象が超絶技巧で演奏される。

NHK-FM(東京) 『レスピーギ交響詩「ローマの噴水」 - クラシックの庭』 2024/9/2放送

詩的で宗教的な調べ

「詩的で宗教的な調べ」は40代のリストが完成させた10曲からなるピアノ曲集で、リストの宗教観が現れた作品である。

NHK-FM(東京) 『クラシックカフェ チャイコフスキーピアノ協奏曲第1番』 2023/6/7放送。NHK-FM(東京) 『クラシックカフェ ラフマニノフの「鐘」』 2023/11/21放送

第3曲「孤独の中の神の祝福」

第4曲「孤独の中の神の祝福」は美しい光に満ちた瞑想的な音楽で楽譜には信仰が心の平和をもたらしたという内容の詩が掲げられている。リストは晩年、カトリックの信仰を一層深め、より宗教的な生活を送るようになる。「孤独の中の神の祝福」はその10年以上前に書かれていて、音楽界のスターとして華やかな生活を送るリストが実は心の中に宗教への深い想いを抱いていたことを伝える。

NHK-FM(東京) 『クラシックカフェ チャイコフスキーピアノ協奏曲第1番』 2023/6/7放送

リストの宗教的・内省的な側面を象徴する傑作と評される。

詩的で宗教的な調べ - Wikipedia https://ja.wikipedia.org/wiki/詩的で宗教的な調べ

第4曲「死者の追憶」

第4曲は悲しい弔いの鐘をこだまさせる。

NHK-FM(東京) 『クラシックカフェ ラフマニノフの「鐘」』 2023/11/21放送

ハンガリー狂詩曲 S244

リストが活躍した19世紀ヨーロッパではロマ音楽が流行した。
リストも故郷のハンガリーを旅しながらロマ音楽を耳にし、すぐさま夢中になった。そしてロマ音楽を基にピアノ曲集「ハンガリー狂詩曲」を作曲した。
全部で19曲残されているが、そのうち最初の15曲は42歳になる1853年に出版された。

NHK-FM(東京) 『クラシックカフェ ▽ドビュッシーの前奏曲集第1巻 他』 2022/07/13放送。NHK-FM(東京) 『クラシックカフェ バルトークの弦楽器と打楽器とチェレスタのための音楽』 2024/2/8放送

アヴェ・マリア(ローマの鐘)

1862年50歳頃のリストが聖職者になろうとローマに滞在していた時に書かれた。「ローマの鐘」という副題を持つ。

NHK-FM(東京) 『クラシックカフェ ラフマニノフの「鐘」』 2023/11/21放送

スペイン狂詩曲

50歳を過ぎた頃、ローマで作曲された。
若い頃、スペインやポルトガルを旅したリストの思い出を元にした作品でイベリア半島に古くから伝わる舞曲フォリアの旋律やスペインのアラゴン地方の舞曲ホタ・アラゴネーサの旋律が華やかなピアノのテクニックで彩られている。

NHK-FM(東京) 『クラシックカフェ ラフマニノフピアノ協奏曲 第3番 他』 2022/10/13放送

編曲

リストは生涯に数多くの管弦楽曲や歌劇をピアノのために編曲した。その編曲は名人芸的な演奏技巧を加えたものだけでなく、原曲に忠実な編曲もある。

NHK-FM(東京) 『クラシックカフェ ラフマニノフピアノ協奏曲第2番』 2023/12/27放送

ベートーベン交響曲

サン・サーンス交響詩「死の舞踏」

ワーグナーの歌劇「タンホイザー」や楽劇「トリスタンとイゾルデ」など

シューベルトの「17のポーランドの歌」など多数の歌曲

グリンカの「ルスランとリュドミーラ」から「チェルケッスク行進曲」

リストの晩年、1875年に作曲された。
タイトルになっているチェルケッスクはロシア語の役名ではチェルノモールで、キエフ大公の娘リュドミーラを誘拐した魔術師である。歌劇「ルスランとリュドミーラ」の第4幕、魔法の庭園で手下たちと共に登場するときに演奏される行進曲である。
堂々としながらも、グロテスクで滑稽な雰囲気をリストは華麗なピアノの弦で表現している。

NHK-FM(東京) 『クラシックカフェ ラフマニノフピアノ協奏曲第2番』 2023/12/27放送



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