ドイツ―バッハ―作品―無伴奏作品(BWV1001-1013)
バッハの無伴奏作品
バッハの無伴奏作品は、それぞれ6曲からなる無伴奏バイオリンと無伴奏チェロの曲集が際立って有名であり、フルートのための無伴奏の作品としては、1曲のみが唯一残されているだけである。
NHK-FM(東京) 『クラシックカフェ ドボルザークの交響曲第7番 ほか』 2022/12/26放送
無伴奏バイオリンのためのソナタとパルティータ
バッハはバイオリン1本で演奏(バイオリン独奏)する無伴奏バイオリンのための作品を6曲残している(BWV1001-1006)。
NHK-FM(東京) 『クラシックカフェ ▽バッハの無伴奏バイオリン・ソナタ第3番 他』 2022/9/8放送
今ではバイオリンのレパートリーに欠かせない作品となっている。
NHK-FM(東京) 『クラシックカフェ ブラームスの「ハイドンの主題による変奏曲」』 2023/11/1放送
3曲ずつのソナタ(BWV番号は奇数)とパルティータ(BWV番号は偶数)からなる。
無伴奏バイオリンのためのソナタとパルティータ - Wikipedia https://ja.wikipedia.org/wiki/無伴奏バイオリンのためのソナタとパルティータ
無伴奏バイオリンのためのソナタとパルティータは1717年から23年までのケーテン時代に書かれた。ケーテン宮廷楽長として音楽好きの君主レオポルト侯に仕え、多くの世俗曲(協奏曲、室内楽曲)を書いていた頃の楽曲である。当時のケーテンの宮廷楽団には楽器の名手が集められており、バッハはこのメンバーを念頭に無伴奏の弦楽器のための作品にじっくり取り組むことができた。
NHK-FM(東京) 『古楽の楽しみ バッハの「無伴奏チェロ組曲」原曲と編曲、その魅力(1)』 2022/11/21放送。無伴奏バイオリンのためのソナタとパルティータ - Wikipedia https://ja.wikipedia.org/wiki/無伴奏バイオリンのためのソナタとパルティータ
なお、シューマンは、バッハの無伴奏バイオリンのための全6作品すべてをバイオリンとピアノのために編曲している。
NHK-FM(東京) 『クラシックカフェ ▽ショパンのピアノ協奏曲第1番 他』 2022/9/15放送
無伴奏バイオリン・ソナタ 第1番 ト短調 BWV1001
全4楽章。
第1楽章は重厚なアダーション、第2楽章はフーガ、第3楽章は舞曲のシチリアーナ、第4楽章は技巧的なプレスト。
ちなみに、この作品の題4楽章を1877年頃ブラームスはピアノの練習曲に編曲した。
NHK-FM(東京) 『クラシックカフェ ブラームスの「ハイドンの主題による変奏曲」』 2023/11/1放送
無伴奏バイオリン・パルティータ 第2番 ニ短調 BWV1004
無伴奏バイオリンのための作品の中でも最後にシャコンヌを置くパルティータ第2番(BWV1004)がとりわけ有名である。
NHK-FM(東京) 『クラシックカフェ ▽バッハの無伴奏バイオリン・ソナタ第3番 他』 2022/9/8放送
シャコンヌ
「無伴奏バイオリンのためのパルティータ第2番」に収められた1曲。
深い哀愁を感じさせる旋律と練り上げられた緻密な構造で、数あるバイオリン曲の中でも傑作の1つに数えられている。
バッハが30代半ばを迎えたケーテン時代の1720年頃に作曲された。この頃、バッハの最初の妻が亡くなっていることからシャコンヌは妻への哀悼曲として作曲されたとも言われている。
NHK-FM(東京) 『クラシックカフェ ▽ブラームスの交響曲第4番 他』 2022/08/08放送。
この曲はピアノやオーケストラ用に編曲されるなど、多くの作曲家たちが様々な編曲を試みている。
NHK-FM(東京) 『クラシックカフェ ▽ショパンのピアノ協奏曲第1番 他』 2022/9/15放送
無伴奏バイオリン・ソナタ 第3番 ハ長調 BWV1005
この曲も人気の高い作品で、バイオリン音楽の金字塔として人々に愛される名作である。
NHK-FM(東京) 『クラシックカフェ ▽バッハの無伴奏バイオリン・ソナタ第3番 他』 2022/9/8放送
無伴奏バイオリン・パルティータ 第3番 ホ長調 BWV1006
パルティータ第3番は軽やかな前奏曲に始まり、ルール、ガヴォット、メヌエット、ブーレ、ジーグといった色とりどりの舞曲が続く。
NHK-FM(東京) 『クラシックカフェ ヴィヴァルディの「四季」から「春」』 2024/3/11放送
この曲については、バッハ自身による、リュートのための編曲作品も残されている(BWV1006a)。
また、Preludio(前奏曲)、Gavotte en Rondeau(ガヴォット)、Gigue(ジーグ)はラフマニノフによってピアノ用に編曲されている。
無伴奏バイオリンのためのソナタとパルティータ - Wikipedia https://ja.wikipedia.org/wiki/無伴奏バイオリンのためのソナタとパルティータ
無伴奏チェロ組曲
BWV1007-1012
無伴奏チェロ組曲が書かれたのは、おそらくケーテン宮廷においてであったと推定されている。
NHK-FM(東京) 『古楽の楽しみ バッハの「無伴奏チェロ組曲」原曲と編曲、その魅力(1)』 2022/11/21放送
無伴奏チェロ組曲はBWV1007-1012の6曲が存在し、6つの組曲はそれぞれ1つの調性で統一されたプレリュード(序曲)、アルマンド、クーラント、サラバンド、メヌエットI・II、ジーグの6舞曲の構成となっている。
前半のBWV1007-1009の3曲は第1番ト長調、第2番ニ短調、第3番ハ長調と基本となる調ではシャープやフラットが1つ、ないしは1つもつかない調整がとられている。
これに対し、BWV1010-1012の後半に入ると、第4番変ホ長調、第5番ハ短調ではフラットが3つの調となり、しかも第5番はスコルダトゥーラという変則的な調弦を必要とし、第6番ニ長調はシャープ2つで、4弦のチェロではなく、5弦のヴィオロンチェロ・ピッコロ(小型チェロ)のために書かれている。
バッハは、彼が書いた6曲からなる他の様々な曲集にもしばしば見られるように、無伴奏チェロ組曲でも前半と後半で性格が異なるように意図しているということである。
ごく大雑把にまとめると、親しみやすい前半3曲に対し、後半3曲は和声的に、より複雑で技術的な難易度が高くなっていると言える。
NHK-FM(東京) 『古楽の楽しみ バッハの「無伴奏チェロ組曲」原曲と編曲、その魅力(3)』 2022/11/23放送
無伴奏チェロ組曲第5番 ハ短調 BWV1011
この組曲は様々な点でフランス風に書かれていることが大きな特徴である。
また、バッハはこの組曲をリュート用にも編曲している(「リュート組曲 ト短調 BWV995」)。
NHK-FM(東京) 『古楽の楽しみ バッハの「無伴奏チェロ組曲」原曲と編曲、その魅力(4)』 2022/11/24放送
無伴奏チェロ組曲第6番 ニ長調 BWV1012
美しい高音域を特徴とした作品である。
NHK-FM(東京) 『古楽の楽しみ バッハの「無伴奏チェロ組曲」原曲と編曲、その魅力(5)』 2022/11/25放送
無伴奏フルート組曲
無伴奏フルート・パルティータ イ短調 BWV1013
息継ぎが難しく、演奏が困難な曲として知られている。
しかし、フルート1本が奏でるその響きからは深々とした豊かな世界が広がる。バイオリンやチェロの無伴奏作品に連なる名作である。
NHK-FM(東京) 『クラシックカフェ ドボルザークの交響曲第7番 ほか』 2022/12/26放送
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