イタリア―コレッリ
コレッリ
コレッリの生涯・経歴
コレッリ(1653-1713)は17、18世紀イタリアを代表する作曲家、バイオリン奏者である。
小学館 『日本大百科全書』
1653年、北イタリアのフジニャーノで生まれた。
優れたバイオリニストとしてローマを中心に活躍し、イタリアのみならずフランスや南ドイツのバイエルン選帝侯国などでも活躍し、称賛を受けた。
NHK-FM(東京) 『クラシックカフェ バッハのブランデンブルク協奏曲第4番』 2023/7/26放送。NHK-FM(東京) 『合奏協奏曲の魅力 - 古楽の楽しみ - NHK』 2024/9/5放送
また、ローマにおいては演奏と作曲だけではなく、弟子の育成も精力的に行った。
NHK-FM(東京) 『合奏協奏曲の魅力 - 古楽の楽しみ - NHK』 2024/9/5放送
なお、ヘンデルが1707年にイタリア留学でローマに滞在した当時、コレッリはローマの音楽界の中心的な音楽家であった。
NHK-FM(東京) 『ヘンデルのイタリア時代(1) - 古楽の楽しみ - NHK』 2024/7/1放送
コンセール・スピリチュエル
フランスの定期演奏会コンセール・スピリチュエル(1725年パリで創設)では第1回の演奏会でコレッリの「クリスマス協奏曲」(後述)が演奏され、また、コレッリの教えを受け継ぐバイオリニストが活躍するなどコレッリの強い影響が感じられる。
NHK-FM(東京) 『コンセール・スピリチュエルを彩った音楽家たち(4) - 古楽の楽しみ - NHK』 2024/9/12放送
コレッリの意義・評価
イタリア・バロックの巨匠
コレッリはヴィヴァルディより25歳年上で、バイオリン音楽の歴史に大きな一歩を刻んだイタリア・バロックの巨匠である。
テオドーロ・バウ/コレッリ: ヴィオラ・ダ・ガンバによるソナタ集 https://tower.jp/item/5494665
合奏協奏曲の確立
コレッリは合奏協奏曲様式を確立した。合奏協奏曲というジャンルで最も広く影響を与えた大作曲家である。
小学館 『日本大百科全書』。NHK-FM(東京) 『合奏協奏曲の魅力 - 古楽の楽しみ - NHK』 2024/9/5放送
コレッリの作品
合奏協奏曲
合奏協奏曲 作品6
コレッリが59歳で亡くなった翌年、彼が残した12曲からなる合奏協奏曲集作品6が出版された。
NHK-FM(東京) 『合奏協奏曲の魅力 - 古楽の楽しみ - NHK』 2024/9/5放送
合奏協奏曲 作品6 第4番 二長調
1734年からオペラ座が担当していたコンセール・スピリチュエルの運営は1748年に再び交代し、以後は「クリスマス協奏曲」以外のコレッリの合奏協奏曲もたびたび演奏されたようである。
NHK-FM(東京) 『コンセール・スピリチュエルを彩った音楽家たち(4) - 古楽の楽しみ - NHK』 2024/9/12放送
この作品は短い6つの楽章で構成されていて「クリスマス協奏曲」の愛称でも親しまれている。
この愛称は2つの理由から来ている。
1つはコレッリ自ら楽譜に「聖なる降誕の夜のために作曲」と記したこと。
もう1つは協奏曲の最後に見事なパストラーレが置かれていること。パストラーレは羊飼いの音楽に由来する牧歌的な音楽のこと。聖書において、天使たちが最初に羊飼いにキリストの誕生を知らせたというエピソードを思い起こさせる。コレッリのパストラーレは素朴で美しい旋律と響きでキリスト誕生の喜びを伝えている。
NHK-FM(東京) 『クラシックカフェ サン・サーンスのクリスマス・オラトリオ』 2023/12/20放送
トリオ・ソナタ
トリオ・ソナタはバロック音楽で流行した室内楽で、2つの独奏楽器と伴奏を担当する通奏低音による音楽である。
コレッリの優美なトリオ・ソナタ集はヨーロッパ各地で好まれ、このジャンルの模範となった。
NHK-FM(東京) 『クラシックカフェ バッハのブランデンブルク協奏曲第4番』 2023/7/26放送
トリオ・ソナタ 作品2
1685年に出版。全12曲。
NHK-FM(東京) 『最近の古楽の公演から 「ソロモンズ・ノット」の演奏会(1) - 古楽の楽しみ』 2024/11/18放送
第12番 ト長調
第12曲は変奏曲形式の舞曲であるチャッコーナの1楽章だけで構成されるソナタ。
NHK-FM(東京) 『最近の古楽の公演から 「ソロモンズ・ノット」の演奏会(1) - 古楽の楽しみ』 2024/11/18放送
トリオ・ソナタ 作品3
1689年に4楽章からなるトリオ・ソナタ集作品3を出版した。
当時、北イタリアのモデナにいたため、そこを治める公爵フランチェスコ二世に献呈された。
NHK-FM(東京) 『クラシックカフェ バッハのブランデンブルク協奏曲第4番』 2023/7/26放送
バイオリン・ソナタ 作品5
全12曲。1700年に出版した。
NHK-FM(東京) 『ヘンデルのイタリア時代(1) - 古楽の楽しみ - NHK』 2024/7/1放送
第2番 変ロ長調
第2番は5楽章からなる。
NHK-FM(東京) 『ヘンデルのイタリア時代(1) - 古楽の楽しみ - NHK』 2024/7/1放送
第12番「ラ・フォリア」
12曲中最後の「ラ・フォリア」はイベリア半島で生まれたとされる舞曲フォリアを取り入れた作品としてよく知られている。
フォリア - Wikipedia https://ja.wikipedia.org/wiki/フォリア
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