ブルッフ
ブルッフ
ブルッフの生涯・経歴
ブルッフ(1838-1920)はブラームスより5歳年下で、19世紀後半から20世紀初頭にかけて活躍したドイツの作曲家である。
NHK-FM(東京) 『クラシックカフェ メンデルスゾーンの交響曲第4番「イタリア」 他』 2022/11/24放送。NHK-FM(東京) 『ブルッフのバイオリン協奏曲第1番 - 音楽の泉 - NHK』 2023/7/9放送。NHK-FM(東京) 『クラシックカフェ ▽ブルッフのスコットランド幻想曲 他』 2023/5/26放送
1838年にドイツのライン河畔のケルンで生まれた。
NHK-FM(東京) 『クラシックカフェ メンデルスゾーンの交響曲第4番「イタリア」 他』 2022/11/24放送。平凡社 『世界大百科事典』。NHK-FM(東京) 『ブルッフのバイオリン協奏曲第1番 - 音楽の泉 - NHK』 2023/7/9放送
1858年から生地ケルンで作曲活動を開始した。
小学館 『日本大百科全書』
存命中は多彩なジャンルを手がけた人気作曲家として知られ、指揮者としてもイギリスのリバプール、そしてドイツ各地で活躍し、名誉あるポストも歴任した。
晩年はおよそ20年にわたり、ベルリンの音楽大学の教授を務め、多くの音楽家に手をさしのべた。
そして1920年に82歳でなくなった。
NHK-FM(東京) 『ブルッフのバイオリン協奏曲第1番 - 音楽の泉 - NHK』 2023/7/9放送
他の音楽家との関係
メンデルスゾーン
ブルッフはメンデルスゾーンの影響を受けている。
ブルッフの音楽史における位置づけ
ドイツ・ロマン派
ブルッフは19世紀ドイツ・ロマン派の作曲家である。ドイツ・ロマン派の息吹を知り、その古き良き時代のスタイルを受け継いでいる。
NHK-FM(東京) 『ブルッフのバイオリン協奏曲第1番 - 音楽の泉 - NHK』 2023/7/9放送
ブルッフの意義・評価
世俗合唱曲の作曲家
生前には世俗合唱曲の作曲家として名をなした。
今日では3曲のヴァイオリン協奏曲、特に「ヴァイオリン協奏曲第1番ト短調」(1868)によって名高い。
小学館 『日本大百科全書』。平凡社 『世界大百科事典』。NHK-FM(東京) 『ブルッフのバイオリン協奏曲第1番 - 音楽の泉 - NHK』 2023/7/9放送。NHK-FM(東京) 『クラシックカフェ 選 ブロッホのヘブライ狂詩曲「ソロモン」』 2023/3/7放送
教育
ブルックは作曲のみならず教育の分野にも業績を残している。
日本の西洋音楽の発展に大きな足跡を残した山田耕筰はドイツのベルリン王立芸術アカデミーに留学中にブルッフから作曲を学んだ。
NHK-FM(東京) 『アミハイ・グロス&三浦謙司 デュオ・リサイタル - ベストオブクラシック』 2023/7/6放送
ブルッフの作品
作風・音楽傾向など
特徴
ブルッフの作品の最大の特徴はロマンチックで大らかな旋律で、このことから弦楽器や声楽のための作品に優れたものが多いようである。
NHK-FM(東京) 『アミハイ・グロス&三浦謙司 デュオ・リサイタル - ベストオブクラシック』 2023/7/6放送
民族音楽
ブルッフはヨーロッパの様々な民族の音楽に関心を持っていて、民族音楽を愛した。スコットランドやスウェーデン、ロシアの民謡を基にした曲も作っている。
小学館 『日本大百科全書』。平凡社 『世界大百科事典』。NHK-FM(東京) 『ブルッフのバイオリン協奏曲第1番 - 音楽の泉 - NHK』 2023/7/9放送。NHK-FM(東京) 『クラシックカフェ 選 ブロッホのヘブライ狂詩曲「ソロモン」』 2023/3/7放送。NHK-FM(東京) 『アミハイ・グロス&三浦謙司 デュオ・リサイタル - ベストオブクラシック』 2023/7/6放送
協奏曲
ヴァイオリン協奏曲
ブルッフはヴァイオリン協奏曲を3曲書いている。
NHK-FM(東京) 『ブルッフのバイオリン協奏曲第1番 - 音楽の泉 - NHK』 2023/7/9放送
ヴァイオリン協奏曲 第1番 ト短調 作品26
ブルッフが作曲した最初のヴァイオリン協奏曲である。ブルッフの代表作で、数あるヴァイオリン協奏曲の中でも広く愛好される作品の1つである。
ヴァイオリン協奏曲第1番 (ブルッフ) - Wikipedia https://ja.wikipedia.org/wiki/ヴァイオリン協奏曲第1番 (ブルッフ)
当時の有名なヴァイオリニストであるヨーゼフ・ヨアヒムの技と音楽を想定し、そして彼のアドバイスをもとに書かれた作品で、まごうことなきこのジャンルの傑作である。
しかし、ブルッフは「こればかりが演奏される、私はこの協奏曲しか書かなかったのかと錯覚してしまう」と少々不満も述べていた。それほど人気があった作品。全3楽章でほぼ続けて演奏される。
NHK-FM(東京) 『ブルッフのバイオリン協奏曲第1番 - 音楽の泉 - NHK』 2023/7/9放送
ヴァイオリン協奏曲 第2番 ニ短調 作品44
この作品はロンドンでサラサーテのソロにより初演され、そのサラサーテに献呈された。20世紀の名演奏家が弾いている作品。
NHK-FM(東京) 『ブルッフのバイオリン協奏曲第1番 - 音楽の泉 - NHK』 2023/7/9放送
スコットランド幻想曲 作品46
スコットランドの作家ウォルター・スコットの小説に感銘を受け、この作曲を思い立ったと言われている。そして、かねてから興味を抱いていた民謡を素材にヴァイオリンと管弦楽のための作品を書き始めた。参考にしたのは、スコットランドの詩人ロバート・バーンズと音楽学者で出版者のジェームズ・ジョンソンが編纂出版した「スコットランド音楽博物館という曲集」。ブルッフはおよそ600曲ものスコットランドの歌が収められているこの曲集からいくつかの民謡の旋律を選び、それらを用いて作曲している。
1880年に完成し、当時一世を風靡していたヴァイオリニストのサラサーテに献呈された。
この曲は1947年にヤッシャ・ハイフェッツがレコーディングしたことによって、20世紀後半世界に広く知られるようになった。
NHK-FM(東京) 『クラシックカフェ ▽ブルッフのスコットランド幻想曲 他』 2023/5/26放送
コル・ニドライ 作品47
ヨーロッパの様々な民族の音楽に関心を持っていたブルッフはその1つとしてユダヤ教の祈りからインスピレーションを受け、チェロとオーケストラのための「コル・ニドライ」を作曲した。
「コル・ニドライ」は「神の日」を意味し、ユダヤ教の贖罪の日の夕べに歌われる特別な歌のことを指す。ブルッフはその歌の旋律をアレンジし、美しい作品に仕上げた。
NHK-FM(東京) 『クラシックカフェ 選 ブロッホのヘブライ狂詩曲「ソロモン」』 2023/3/7放送
ブルッフの代表作としてチェリストに愛奏されてきた。
コル・ニドライ (ブルッフ) - Wikipedia https://ja.wikipedia.org/wiki/コル・ニドライ (ブルッフ)
なお、元はチェロと管弦楽のための作品として書かれているが、バイオリンやビオラなどさまざまな楽器で演奏されている。
NHK-FM(東京) 『アミハイ・グロス&三浦謙司 デュオ・リサイタル - ベストオブクラシック』 2023/7/6放送
ヴィオラと管弦楽のためのロマンス ヘ長調 作品85
ブルッフが70代の頃、20世紀初頭に作曲された。
NHK-FM(東京) 『クラシックカフェ メンデルスゾーンの交響曲第4番「イタリア」 他』 2022/11/24放送
クラリネットとヴィオラのための協奏曲 ホ短調 作品88
ブルッフの晩年70代の頃の作品で、クラリネット奏者だった息子のために作曲した。1912年に初演されたが、その後長い間忘れられ、1920年にブルッフが世を去ってから20年余りが過ぎた1940年代になってようやく出版され演奏されるようになった。
NHK-FM(東京) 『クラシックカフェ メンデルスゾーンの交響曲第4番「イタリア」 他』 2022/11/24放送
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