［歴史②］世界史

クライスラー

クライスラー

クライスラーの生涯・経歴

クライスラー（1875-1962）はオーストリアのウィーン生まれで、20世紀前半に活躍したアメリカ国籍のバイオリン奏者、作曲家である。

NHK-FM（東京） 『クラシックカフェ グラズノフのバイオリン協奏曲 イ短調』 2023/4/6放送。小学館 『日本大百科全書』

クライスラーは子どもの頃からバイオリンと作曲を学び、20世紀を代表する世界的なバイオリニストとして活躍した。

NHK-FM（東京） 『クラシックカフェ グラズノフのバイオリン協奏曲 イ短調』 2023/4/6放送

他の音楽家との関係

ラフマニノフ

2人はともに19世紀の終わりから20世紀の半ばにかけて世界的に活躍した。
ラフマニノフはアメリカでクライスラーと親しくなった。年齢もラフマニノフが2歳年上と近かったことから2人は良き友人として交流を深めた。
クライスラーのバイオリン、ラフマニノフのピアノで度々共演し、今も残るその録音は歴史的名盤として語り継がれている。
また、ラフマニノフはクライスラーの曲「愛の喜び」や「愛の悲しみ」をピアノ用に編曲し、一方でクライスラーはラフマニノフの曲をバイオリン用に編曲している。演奏家としてだけでなく、作曲の面においても2人はお互いに尊敬し合っていた。

NHK-FM（東京） 『クラシックカフェ 特集 思いを込めて(1)』 2023/7/10放送。NHK-FM（東京） 『音楽の泉 ラフマニノフのピアノ協奏曲第1番』 2023/1/21放送

クライスラーの意義・評価

20世紀前半を代表するバイオリンの名手

クライスラーは20世紀前半を代表するバイオリンの名手であり、気品と格調の高さで世界中の音楽愛好者に敬愛された。

小学館 『日本大百科全書』

クライスラーの作品

バイオリン曲

20世紀を代表する世界的なバイオリニストであるクライスラーは自らのレパートリーのためにバイオリンの小品を作曲した。

NHK-FM（東京） 『クラシックカフェ グラズノフのバイオリン協奏曲 イ短調』 2023/4/6放送

3つの古いウィーンの舞曲（全3曲）

1. 愛の喜び
2. 愛の悲しみ
3. 美しきロスマリン

ウィーン奇想曲

バイオリンのための小品。

NHK-FM（東京） 『クラシックカフェ グラズノフのバイオリン協奏曲 イ短調』 2023/4/6放送

シンコペーション

バイオリンのための小品。

NHK-FM（東京） 『クラシックカフェ グラズノフのバイオリン協奏曲 イ短調』 2023/4/6放送

道化役者のセレナード

バイオリンのための小品。

NHK-FM（東京） 『クラシックカフェ グラズノフのバイオリン協奏曲 イ短調』 2023/4/6放送

ベートーベンの主題によるロンディーノ

バイオリンのための小品。

NHK-FM（東京） 『クラシックカフェ グラズノフのバイオリン協奏曲 イ短調』 2023/4/6放送

才たけた貴婦人

バイオリンのための小品。

NHK-FM（東京） 『クラシックカフェ グラズノフのバイオリン協奏曲 イ短調』 2023/4/6放送

編曲

自らのレパートリーのためにバイオリンの小品を作曲したほか、さらに気に入った曲を見つけるとジャンルを問わずバイオリン用に編曲し、数多くの編曲作品も残している。

NHK-FM（東京） 『クラシックカフェ グラズノフのバイオリン協奏曲 イ短調』 2023/4/6放送

祈り

ラフマニノフが作曲したピアノ協奏曲第2番第2楽章の一部をバイオリンとピアノ用に編曲したもの。
ピアノ協奏曲第2番はスランプに陥ったラフマニノフが再起をかけて挑んだ作品で、その成功で作曲家としての名声を確立させた。友人が苦しみながらも生み出したこの音楽をクライスラーはバイオリンとピアノによるシンプルな形で編曲し、曲が持つ新たな魅力に光を当てた。音楽に人生を捧げた2人が出会い、育まれた友情から生まれた作品。

NHK-FM（東京） 『クラシックカフェ 特集 思いを込めて(1)』 2023/7/10放送。

その他

• タンゴ（アルベニス作曲）
• 練習曲集「新しい手法」第5曲 カプリス 変ホ長調（ヴィエニャフスキ作曲）
• スペインのセレナード（グラズノフ作曲）