[歴史②]世界史

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スクリャービン


スクリャービン

スクリャービンの生涯・経歴

スクリャービン(1872-1915)はロシアの作曲家、ピアノ奏者である。43歳で亡くなっており、生涯は短い。

小学館 『日本大百科全書』。NHK-FM(東京) 『現代の音楽 現代音楽100年のレガシー(6)スクリャービン』 2023/7/9放送

スクリャービンはモスクワの名門の貴族の家系に生まれた。一人っ子で音楽の才能を小さい頃から示したので溺愛された。幼少よりピアノに親しんだ。

小学館 『日本大百科全書』。NHK-FM(東京) 『現代の音楽 現代音楽100年のレガシー(6)スクリャービン』 2023/7/9放送

個人的にピアノと作曲を学んだのち、モスクワ音楽院に入学した。短い人生の前半部分ではピアニストとして非常に注目を集め、学生時代はラフマニノフと賞を奪い合うなどライバル同士で、お互いに意識し合った。

立派なピアニストとして成功していくが、作曲も同時に行っていく。

小学館 『日本大百科全書』。NHK-FM(東京) 『現代の音楽 現代音楽100年のレガシー(6)スクリャービン』 2023/7/9放送

1915年4月、上唇の小さな傷から敗血症になった。容態は1週間ほどのうちに急激に悪化し、息を引き取った。43歳、突然の死であった。

NHK教育 『名曲アルバム「炎に向かって」スクリャービン作曲』 2021/4/1放送

他の音楽家との関係

ラフマニノフ

先述したようにラフマニノフとはライバル関係にあったが、体格(身長・手の大きさ)や作品の有り様は対照的であった。

NHK-FM(東京) 『現代の音楽 現代音楽100年のレガシー(6)スクリャービン』 2023/7/9放送

スクリャービンの意義・評価

神秘主義

スクリャービンは世紀末の哲学や神秘主義に影響を受け、自らの音楽が啓示をもたらし人類を変革すると考えた。

NHK教育 『名曲アルバム「炎に向かって」スクリャービン作曲』 2021/4/1放送

総合芸術

晩年は音楽と色彩の融合を試みようとした。

NHK教育 『名曲アルバム「炎に向かって」スクリャービン作曲』 2021/4/1放送

スクリャービンの作品

作風

最初はショパンがモデルとなっていることが明らかな曲が多いが、その中には傑作も多い。

しかし、途中から宗教(神智学)や哲学に興味を持ち始め、神秘主義的な作風に転じていく。

宗教的法悦と芸術的法悦は1つのものであり、人間の魂と神は合一できる、しかも神は太陽であり、人は太陽に向かって登って行くことができ、それによって人類は救われる、そういう精神的上昇というものを図る、といった作風。

NHK-FM(東京) 『現代の音楽 現代音楽100年のレガシー(6)スクリャービン』 2023/7/9放送

ピアノ曲
ピアノ・ソナタ

ピアノ・ソナタ 第10番 作品70

スクリャービン後期の問題作と言ってもよい作品。番号付きのピアノ・ソナタは10曲あるがその最後の単一楽章のソナタ。トリルソナタと言われることもあり、トリルだらけで震えている。従来のピアノソナタのイメージではない。

NHK-FM(東京) 『現代の音楽 現代音楽100年のレガシー(6)スクリャービン』 2023/7/9放送

小品

詩曲「焔に向かって」作品72

この曲は1914年第1次世界大戦の直前に書かれた。

ピアノ・ソナタ第10番の続編とも言えるし、この1つ前の9番のソナタにも通じるものがある。
暗闇に灯った小さな炎が次第に明るさを増し、世界が白熱光に包まれるというビジョンを描いている。まさに神智学的な作品で、太陽に向かって上昇して行き、その焔の中へ身を投じていく、太陽に吸い込まれていくような世界が描き出されている。

NHK教育 『名曲アルバム「炎に向かって」スクリャービン作曲』 2021/4/1放送。NHK-FM(東京) 『現代の音楽 現代音楽100年のレガシー(6)スクリャービン』 2023/7/9放送

交響曲
交響曲 第5番 作品60「プロメテウス(火の詩)」

大変有名な交響曲第4番「法悦の詩」のような普通の管弦楽曲ではなく、五感全体に働きかけるような作品を作り出すことで人間の感覚存在全てを包み込んで、それを上昇させていくという神智学的世界を描いた作品。色光ピアノのパートもある。スクリャービンの音楽作品の1つの頂点をなす傑作。合唱が入っているが、合唱抜きで演奏される場合もある。

NHK-FM(東京) 『現代の音楽 現代音楽100年のレガシー(6)スクリャービン』 2023/7/9放送



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