［歴史②］世界史

メトネル

メトネル

メトネルの生涯・経歴

メトネル（1880-1951）はロシアの作曲家、ピアニストである。

ドイツ人を祖先に持つメトネルは1880年にモスクワで生まれた。

NHK-FM（東京） 『クラシックカフェ ▽メトネルのバイオリン・ソナタ第3番「ソナタ・エピカ」 他』 2022/9/22放送

1892年、12歳の年にモスクワ音楽院のジュニアクラスに入学し、1900年に金賞を得てピアノ科を卒業した。
翌年、メトネルはパリに招かれたが、技巧的な作品ばかりを集めたプログラムが気に入らず、彼は作曲家として生きて行く決心を固めた。

NHK-FM（東京） 『クラシックカフェ ▽メトネルのバイオリン・ソナタ第3番「ソナタ・エピカ」 他』 2022/9/22放送

生涯の友人となったラフマニノフとは1902年に出会った。メトネルが自作自演したピアノ曲を聞いたラフマニノフが称賛し、以降、意見交換や批判も含めて深い交流が始まった。

NHK-FM（東京） 『クラシックカフェ ▽メトネルのバイオリン・ソナタ第3番「ソナタ・エピカ」 他』 2022/9/22放送

1909年に母校モスクワ音楽院のピアノ科で教授を務めるも多忙により翌年辞任したが、1914年に復職した。

ニコライ・メトネル - Wikipedia https://ja.wikipedia.org/wiki/ニコライ・メトネル

1919年、39歳の時には兄の妻だったヴァイオリニストのアンナと結婚した。

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1921年に妻アンナとともにロシアから亡命した。
ラフマニノフはこの年メトネルへ宛てた手紙にこう記している。「故国ロシアで言ったことをもう一度お伝えします。あなたは私たちの時代で最も偉大な作曲家だと私は思います。」

NHK-FM（東京） 『クラシックカフェ ▽メトネルのバイオリン・ソナタ第3番「ソナタ・エピカ」 他』 2022/9/22放送

メトネルはまずベルリン、その後、パリを拠点に欧米各国で演奏活動を行ない、1936年にイギリスに永住することを決意した。

NHK-FM（東京） 『クラシックカフェ ▽メトネルのバイオリン・ソナタ第3番「ソナタ・エピカ」 他』 2022/9/22放送

他の音楽家との関係

ラフマニノフ

ラマニノフは同世代に活躍したロシアの作曲家、ピアニストで尊敬し合う友人であった。
メトネルの方がラフマニノフより6歳ほど年下であるが、お互いの曲を演奏会で弾いたり、楽曲を献呈している。
メトネルはかなり若い頃からラフマニノフのことを敬愛していた。

NHK-FM（東京） 『クラシックカフェ ▽メトネルのバイオリン・ソナタ第3番「ソナタ・エピカ」 他』 2022/9/22放送

メトネルの意義・評価

メトネルは、スクリャービン（1872-1915）、ラフマニノフ（1873-1943）と並ぶロシアの偉大な作曲家・ピアニストであり、スクリャービンとはサフォーノフ門下の同門、ラフマニノフとは生涯にわたる親友であった。

メトネルの作品

メトネルは、ピアノ曲、ピアノ協奏曲、ヴァイオリンとピアノのためのソナタ、歌曲といったピアノを伴う作品を数多く生み出した。
そこには自作の曲を自分で演奏するという目的もあったようである。

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ピアノ曲

2つのおとぎ話 作品20

2曲からなる楽曲で、メトネル29歳の年に完成した。ラフマニノフが初めて公で演奏したメトネルのピアノ曲の1つだと言われている。

NHK-FM（東京） 『クラシックカフェ ▽メトネルのバイオリン・ソナタ第3番「ソナタ・エピカ」 他』 2022/9/22放送

ピアノ曲集

忘れられた調べ 第1集

1918年から19年にかけてロシアで作曲したピアノ曲集。

NHK-FM（東京） 『クラシックカフェ ▽メトネルのバイオリン・ソナタ第3番「ソナタ・エピカ」 他』 2022/9/22放送

バイオリン・ソナタ

バイオリン・ソナタ 第3番「ソナタ・エピカ」ホ短調 作品57

1936年イギリスに永住することを決意し、そして生まれたのが1938年に完成した壮大なバイオリンとピアノのこの作品。エピカとは叙事詩を意味する。
この曲は1936年に亡くなったメトメルの兄で、妻アンナの元夫でもあるエミルに献げられている。

NHK-FM（東京） 『クラシックカフェ ▽メトネルのバイオリン・ソナタ第3番「ソナタ・エピカ」 他』 2022/9/22放送