ロシア国民楽派―ロシア5人組―ムソルグスキー
ムソルグスキー
ムソルグスキーの生涯・経歴
ムソルグスキー(1839-1881)はロシアの作曲家である。
小学館 『日本大百科全書』
1839年にロシアのカレヴォで生まれた。地主貴族だが、農奴の血も引いていた。
母からピアノを習い、9歳にしてピアノ協奏曲を作曲した。
中川 右介 『クラシック音楽の歴史』 角川ソフィア文庫、2017年、195項。
ロシア国民学派の先駆けとなったグリンカが急死した1857年にバラキレフ、キュイと出会い、後にロシア5人組になるグループに加わった。
中川 右介 『クラシック音楽の歴史』 角川ソフィア文庫、2017年、194項。
ムソルグスキーの音楽史における位置づけ
ロシア国民楽派
ロシア5人組
ロシア5人組とは、ロシア国民楽派の代表的な作曲家集団で、1860~70年代にバラキレフを中心に集まったキュイ・ムソルグスキー・コルサコフ・ボロディンの5人からなる。
岩波書店 『広辞苑 第六版』
ムソルグスキーはロシア5人組のなかで最も知名度が高い。
中川 右介 『クラシック音楽の歴史』 角川ソフィア文庫、2017年、195項。
他の音楽家との関係
レスピーギ
ムソルグスキーはイタリア近代の代表的作曲家であるレスピーギの師である。
NHK-FM(東京) 『クラシックカフェ ムソルグスキーの組曲「展覧会の絵」他』 2022/11/15放送
ムソルグスキーの作品
ムソルグスキーの作品のなかでは、「展覧会の絵」「禿山の一夜」などが人気曲である。
どちらも標題音楽だからであろう。
中川 右介 『クラシック音楽の歴史』 角川ソフィア文庫、2017年、195項。
ピアノ曲
展覧会の絵
「展覧会の絵」はムソルグスキーが友人だった画家ヴィクトル・ハルトマンの遺作「展覧会」の印象を元に1874年に書いたピアノ組曲である。
ただし、ムソルグスキーの生前には一度も公開の場で演奏されたことはなく、彼の死後6年経ってからコルサコフの力添えでようやく出版された。
しかし、もともとピアノのために書かれたこの曲をフランスの作曲家ラヴェルがオーケストラ用に編曲したことで世界的に知られるようになった。それ以降も数多くの音楽家がこの曲を愛し、様々な編曲版を残している。
ラヴェルの傑出した管弦楽版が生まれたのは、原曲の完成から48年後の1922年で、このラヴェルの色彩豊かな編曲版がパリで初演されると瞬く間に評判となり、原曲のピアノ版の価値も見直されることになった。
NHK-FM(東京) 『クラシックカフェ ムソルグスキーの組曲「展覧会の絵」他』 2022/11/15放送。NHK-FM(東京) 『ベストオブクラシック 廣江理枝 オルガンで奏でる「展覧会の絵」』 2023/1/10放送
なお、1930年生まれのフランスの超絶技巧を誇るオルガニストであり、作曲家でもあるギユーはオルガン版を編曲している。
ギユー編曲の「展覧会の絵」についてオルガニストの廣江理枝は「オルガンの鬼才と呼ばれたギユーらしい作品。オルガンでできることを極限まで突き詰めた編曲」と語っている。
NHK-FM(東京) 『ベストオブクラシック 廣江理枝 オルガンで奏でる「展覧会の絵」』 2023/1/10放送
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