[歴史②]世界史

世界史のサイトです。


ドイツ―ヘンデル


ヘンデル

ヘンデルの生涯・経歴

ヘンデル(1685-1759)はドイツの作曲家である。ドイツ生まれでありながら若くしてイタリアへ移り、その後イギリスを中心にしてヨーロッパ各地で活動した。

『世界史用語集』 山川出版社、2014年、188頁。NHK-FM(東京) 『クラシックカフェ ▽ハイドン交響曲第94番「驚がく」 他』 2022/08/11放送。NHK-FM(東京) 『クラシックカフェ ヘンデルの組曲「水上の音楽」ヘ長調』 2023/3/20放送

ヘンデルは1685年にバッハと同じ年にドイツのハレで生まれた。

『クラシックカフェ ▽ハイドン交響曲第94番「驚がく」 他』 2022/08/11放送。NHK-FM(東京) 『クラシックカフェ ボッケリーニ弦楽五重奏曲ホ長調』 2023/2/22放送

イタリアで修業を積んだのち、ロンドンで活躍し、オペラで大きな成功を収めた。

NHK-FM(東京) 『クラシックカフェ ボッケリーニ弦楽五重奏曲ホ長調』 2023/2/22放送。NHK-FM(東京) 『クラシックの庭 メンデルスゾーン交響曲第4番「イタリア」』 2024/5/1放送

まずイタリアで成功した。
そして、ヴェネツィアにいたとき、ドイツのハノーヴァー(ハノーファー)選帝侯の甥と知り合い、宮廷楽団の楽長にならないかと誘われ、1710年、いったんドイツに帰り、宮廷楽長になった。
しかし、1711年、12カ月という約束で休暇をもらってロンドンへ行き、オペラで大成功した。
そのためヘンデルは約束を破って帰国しなかった。
そして、皮肉なことに、1714年にイギリスのアン女王が亡くなると、ハノーヴァー選帝侯ゲオルクがジョージ一世としてイギリス国王になった。つまり、ヘンデルは約束を破ったかつての雇い主とロンドンで再会することになったわけである。
ジョージ一世はヘンデルが約束を守らなかったので不快に思っていた。
そこでヘンデルは、1717年7月にテムズ川の上で催されたイギリス国王ジョージ一世の舟遊びに際して、特別仕立ての帆船を雇って50人ほどの演奏家たちを乗せて参加し、国王の船に近づいて「水上の音楽」を演奏した。
王は別の船でその音楽を楽しみながら優雅なひとときを過ごした。この組曲を大変気に入り、3回も演奏させたとも言われている。

中川 右介 『クラシック音楽の歴史』 角川ソフィア文庫、2017年、50-51項。NHK-FM(東京) 『クラシックカフェ ヘンデルの組曲「水上の音楽」ヘ長調』 2023/3/20放送。NHK-FM(東京) 『クラシックカフェ ▽ヘンデルの組曲「王宮の花火の音楽」ほか』 2022/07/26放送

ヘンデルは1727年には正式にイギリスに帰化し、国王や貴族の庇護の下、宮廷音楽家として活躍した。

『世界史用語集』 山川出版社、2014年、188頁。

また、18世紀のロンドンでは演奏会が盛んに開かれ、ヘンデルも多くの作品を発表した。

NHK-FM(東京) 『クラシックの庭 メンデルスゾーン交響曲第4番「イタリア」』 2024/5/1放送

ヘンデルの音楽史における位置づけ

古典派音楽
バロック音楽

バッハやヘンデルがバロック音楽を大成した。
そして、それを引き継いでモーツァルトらが古典派音楽を完成させることになる。

『詳説 世界史』 山川出版、2019年、239頁。

ヘンデルの作品

管弦楽曲
水上の音楽

この曲はヘ長調・ニ長調・ト長調の3つの組曲から構成されている。

NHK-FM(東京) 『クラシックカフェ ▽ヘンデルの組曲「王宮の花火の音楽」ほか』 2022/07/26放送

舟遊びのための音楽は20曲余り作曲されたが、ヘンデルが亡くなった後、楽譜が紛失してしまった。のちに研究者たちによって復元され、今では3つの組曲として親しまれている。

NHK-FM(東京) 『クラシックカフェ ヘンデルの組曲「水上の音楽」ヘ長調』 2023/3/20放送

水上の音楽 第1組曲 ヘ長調 HWV348

第4曲「メヌエット」はNHK-FM『古楽の楽しみ』の番組テーマ曲である。

王宮の花火の音楽

マリア・テレジアのハプスブルク家領継承に端を発するオーストリア継承戦争が1748年に終結し(→アーヘン条約)、その祝賀行為として、当時のイギリス国王ジョージ二世は花火大会を計画し、その音楽をヘンデルに依頼した。
当日はトラブルもあったが、祝賀会で演奏されたヘンデルの音楽は大成功を収めたと言われている。
5つの曲で構成されている。

NHK-FM(東京) 『クラシックカフェ ▽ヘンデルの組曲「王宮の花火の音楽」ほか』 2022/07/26放送

12の合奏協奏曲集 作品6

先述したように18世紀のロンドンでは演奏会が盛んに開かれたが、ヘンデルも多くの作品を発表した。合奏協奏曲もその1つ。
1739年に12曲からなる合奏協奏曲集を出版した。

NHK-FM(東京) 『クラシックの庭 メンデルスゾーン交響曲第4番「イタリア」』 2024/5/1放送

器楽曲
独奏楽器と通奏低音のためのソナタ集 作品1

18世紀ロンドンでは貴族に限らず市民も音楽の演奏を楽しむようになり、楽譜の出版が盛んになった。
そうした中、作曲家ヘンデルもソナタ集作品1を出版した。楽譜にはフルートまたはバイオリンまたはオーボエのためのソナタ集と書かれており、音域さえ合えば旋律楽器のいろいろな楽器で演奏することができる。

NHK-FM(東京) 『古楽の楽しみ ヘンデルの「リコーダー・ソナタ」』 2023/1/30放送

ハープシコード組曲 第1集

1720年、ヘンデルは8曲からなるハープシコード組曲集を出版した。それは少し前に自分の作品が勝手に出版されたことを知ったためであった。

NHK-FM(東京) 『クラシックカフェ ボッケリーニ弦楽五重奏曲ホ長調』 2023/2/22放送

ハープシコード組曲 第1集 第5番 ホ長調 HWV430

4つの曲からなり、終曲の「アリアと変奏」は「調子の良い鍛冶屋」として単独でも親しまれている一曲である。

『クラシックカフェ ▽ハイドン交響曲第94番「驚がく」 他』 2022/08/11放送

ハープシコード組曲 第1集 第7番 ト短調 HWV432

第7番は序曲、アンダンテ、アレグロ、サラバンドジーグ、パッサカリアの6曲からなる。最後に置かれたパッサカリアはスペインで生まれた舞曲である。バロック時代にヨーロッパで流行した。

NHK-FM(東京) 『クラシックカフェ ボッケリーニ弦楽五重奏曲ホ長調』 2023/2/22放送



現在のページのサイトにおける位置づけ

 現在のページが属するカテゴリ内のページ一覧[全 17 ページ]

  1. バロック
  2. ドイツ―パッヘルベル
  3. ドイツ―テレマン
  4. ドイツ―ヘンデル
  5. ドイツ―バッハ
  6. ドイツ―バッハ―作品
  7. ドイツ―バッハ―作品―平均律クラヴィーア曲集 (BWV846-893)
  8. ドイツ―バッハ―作品―無伴奏作品(BWV1001-1013)
  9. ドイツ―ワイス(ヴァイス)
  10. ドイツ―カール・フィリップ・エマヌエル・バッハ
  11. フランス―クープラン
  12. フランス―ラモー
  13. イタリア―コレッリ
  14. イタリア―ヴィヴァルディ
  15. イタリア―ヴィヴァルディ―作品
  16. イタリア―スカルラッティ
  17. オーストリア―フックス

 現在のページが属するカテゴリのサイトにおける位置づけ



プライバシーポリシー