中東―西アジア
西アジアとは
西アジアの定義・意味など
西アジアとは、アラビア半島を中心に東はアフガニスタン、西はトルコの地域の諸国を指す。
NHK教育 『木村多江の、いまさらですが・・・「オトナのための地理・歴史 西アジア」』 2022年03月24日放送
西アジアの位置づけ・体系(上位概念等)
中東
西アジアはアフリカ北東部とともに中東の地域にあたる。
西アジアの自然
気候
乾燥気候
西アジアの大部分が乾燥気候(砂漠気候(BW)またはステップ気候(BS))の地域で、遊牧やオアシス農業が営まれる。
『最新 地理小辞典』 二宮書店、1983年、288頁。
西アジアの社会
西アジアの主要民族は、イスラム教を信仰し、アラビア語を使うアラブ人である。
にしアジア【西アジア】 | に | 辞典 | 学研キッズネット https://kids.gakken.co.jp/jiten/dictionary05200064/
民族
アラブ人
言語
アラビア語
宗教
イスラーム教
西アジアの多くはイスラーム教国で、イスラエルとの対立が続いている。
『最新 地理小辞典』 二宮書店、1983年、288頁。
西アジアの経済
資源
石油
西アジアは、サウジアラビア、イラン、イラク、アラブ首長国連邦、クウェートなど石油が取れる国が多く、世界的産油地である。
西アジアの歴史
農耕・牧畜の開始
農耕・牧畜は約1万年~9000年前の西アジアで始まった。
農耕・牧畜の開始により人類は積極的に自然環境を改変する能力を身につけ、食料を生産する生活を営み始め、人類史は、狩猟・採集を中心にした獲得経済から、農耕・牧畜による生産経済に移るという重大な変革を遂げた。
そして、その結果、人口は飛躍的に増え、文明発展の基礎が築かれた。
『詳説 世界史』 山川出版、2019年、12頁。
メソポタミア文明
世界最古の古代文明であり、世界の四大文明の一つとされるメソポタミア文明は西アジアで生まれた。
灌漑農業
メソポタミア文明を支えたのはティグリス川とユーフラテス川の2つの川がもたらす豊富な水を利用した灌漑農業であった。ティグリス・ユーフラテス川流域からシリア・エジプトへとつながる地域は肥沃な三日月地帯と呼ばれていて、収穫した小麦は人々の主食となるだけではなく、周辺地域と取引され交易が盛んになることで、都市が発達していった。
NHK教育 『木村多江の、いまさらですが・・・「オトナのための地理・歴史 西アジア」』 2022年03月24日放送
都市国家
灌漑農業が始まると、食料生産が発達してさらに多くの人口をやしなうことが可能になり、多数の人間を統一的に支配する国家(都市国家)という仕組みが生まれた。
『詳説 世界史』 山川出版、2019年、12頁。
文字
メソポタミア文明は、エジプトの象形文字と並び人類史上最も古い文字の一つである楔形文字を生み出した。
参考:楔形文字 - Wikipedia https://ja.wikipedia.org/wiki/楔形文字
イスラーム教
アラビア半島西部のメッカで生まれたムハンマドが610年頃に唯一神アッラーの言葉を授けられてイスラーム教を創始した。
『詳説 世界史』 山川出版、2019年、101頁。
砂漠が広がる中東では、点在するオアシスの周辺に多くの部族社会ができた。
そして、点在する部族社会を交易路がつないでいた。
複数の民族が統合されて新しい国家ができては滅ぼされるという歴史を繰り返す中で強大化する国が生まれ、移動路を使って瞬く間に領土を拡大することで、「超」がつくほど広大な国家へと成長する。
西アジアで生まれたイスラム教は、様々な民族を統合する精神的な支柱となることで、影響力を強めていった。
こうして中東で生まれた「超」広域国家はイスラーム世界として、しばしばヨーロッパ世界と衝突し、ヨーロッパ世界の最大のライバルになった。
『一度読んだら絶対に忘れない世界史の教科書』 SBクリエイティブ、2018年、82頁。
信者は西アジア・北アフリカ・中央アジアの乾燥地域とインドネシア・マレーシア・ブルネイなど東南アジアの住民で、世界で約18億人と言われている。この数は世界の約4人に1人にあたる。
参考:『最新 地理小辞典』 二宮書店、1983年、25頁。NHK教育 『木村多江の、いまさらですが・・・「オトナのための地理・歴史 西アジア」』 2022年03月24日放送
東南アジア、アフリカを中心に急速に広がっていて、将来的には信者数がキリスト教を抜いて世界で最も多くなると言われている。
NHK教育 『木村多江の、いまさらですが・・・「オトナのための地理・歴史 西アジア」』 2022年03月24日放送
油田の発見
西アジアは世界的産油地であるが、この地域で最初に油田が発見されたのは、20世紀初めで場所は現在のイランだった。
第1次世界大戦では飛行機や戦車などの近代兵器が使用され、燃料である石油の価値が一挙に高まった。
石油を産出する地域(=油田)の分布は偏在しており、各国の紛争の原因の1つともなっている。
西アジアで続く戦争や紛争の原因の1つは、石油や天然ガスなどの資源をめぐるヨーロッパ諸国の思惑にあった。
NHK教育 『木村多江の、いまさらですが・・・「オトナのための地理・歴史 西アジア」』 2022年03月24日放送
パレスチナ問題
西アジアの国際関係
日本との関係
石油輸入
日本の石油輸入量の9割は、アラブ首長国連邦・サウジアラビア・イラン・オマーン・カタールなどの西アジア諸国に頼っている。
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