[歴史②]世界史

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ベルリオーズ


ベルリオーズ

ベルリオーズの生涯・経歴

ベルリオーズ(1803-1869)は19世紀に活躍したフランスの作曲家である。

小学館 『日本大百科全書』。NHK-FM(東京) 『クラシックの庭 レスピーギ交響詩「ローマの松」』 2024/4/22放送

南フランスに医者の息子として生まれ、少年時代独学で楽器演奏、作曲を試みた。

1821年、パリの医科学校に進学したが、パリでたちまち音楽に魅了され、医学を捨てて26年パリ音楽院に入学した。

小学館 『日本大百科全書』。中川 右介 『クラシック音楽の歴史』 角川ソフィア文庫、2017年、126-127項。

1830年に作曲した最初の交響曲「幻想交響曲」でローマ大賞を受賞し、その特典として1831年から32年までイタリアに留学した。
なお、この作品はロマン主義音楽の決定的な幕開けとなるとともに、標題音楽の成立のうえで画期的なものであった。

NHK-FM(東京) 『クラシックカフェ メンデルスゾーンのバイオリン協奏曲ホ短調』 2023/9/26放送。幻想交響曲 - Wikipedia https://ja.wikipedia.org/wiki/幻想交響曲。小学館 『日本大百科全書』。中川 右介 『クラシック音楽の歴史』 角川ソフィア文庫、2017年、128項。

オペラ

ベルリオーズはパリのオペラ座で成功することを望んでいた。
そして、ルネサンス期のイタリアの芸術家ベンヴェヌート・チェッリーニの人生に惹きつけられ、彼を主人公にしたオペラの制作を始める。念願がかない1838年にパリ・オペラ座で上演されるが、独創性あふれる音楽は当時の人々には受け入れられなかった。

NHK-FM(東京) 『クラシックの庭 レスピーギ交響詩「ローマの松」』 2024/4/22放送

ベルリオーズの人物像

文学

ベルリオーズは文学に激しい愛着を寄せており、ベルリオーズの最も優れた楽曲の多くは文学作品に触発されている。

エクトル・ベルリオーズ - Wikipedia https://ja.wikipedia.org/wiki/エクトル・ベルリオーズ

20代半ばの1828年頃にはゲーテのファウストを読んで心を奪われ、その思いは「ファウストからの8つの情景」という作品になり、ベルリオーズはゲーテにその楽譜を贈っている。

NHK-FM(東京) 『クラシックカフェ プーランクのバレエ音楽「めじか」』 2024/2/7放送

他の音楽家との関係

メンデルスゾーン

メンデルスゾーンがイタリア、ローマに滞在した時期(「交響曲第4番「イタリア」」を作曲した時期)、「幻想交響曲」でローマ大賞を受賞し、その特典としてイタリアに留学中だったベルリオーズと出会った。
ベルリオーズの方が5歳ほど年上であったが、彼は毎朝のようにメンデルスゾーンのもとを訪ね、 趣味嗜好の違いはあれど、交流を深めた。

NHK-FM(東京) 『クラシックカフェ メンデルスゾーンのバイオリン協奏曲ホ短調』 2023/9/26放送

ダンディ

フランスの作曲家、教育家、理論家であり、フランス音楽界に大きな影響力を持ったダンディはベルリオーズに傾倒して音楽家を志した。

NHK-FM(東京) 『クラシックカフェ ルクーのチェロ・ソナタ』 2023/1/31放送。小学館 『日本大百科全書』

ベルリオーズの意義・評価

ロマン主義

ベルリオーズが1830年に作曲した最初の交響曲「幻想交響曲」は、ロマン主義音楽の決定的な幕開けとなった。

中川 右介 『クラシック音楽の歴史』 角川ソフィア文庫、2017年、128項。

標題音楽

「幻想交響曲」はまた標題音楽という新しいジャンルを確立した。
なお、リストはベルリオーズが提唱した標題音楽をさらに発展させた交響詩という新ジャンルを創設した。

中川 右介 『クラシック音楽の歴史』 角川ソフィア文庫、2017年、129項。

ベルリオーズの作品

主要作品
幻想交響曲 作品14

28歳の時に書いた最初の交響曲。先述したようにこの作品はローマ大賞を受賞し、ロマン主義音楽の決定的な幕開けとなるとともに標題音楽という新しいジャンルを確立した。全5楽章。

NHK-FM(東京) 『クラシックカフェ 特集 音がつむぐものがたり(2)』 2023/11/7放送

イタリアのハロルド 作品16

イタリアの留学から帰国後、ベルリオーズはバイオリンの名手パガニーニからこんな依頼を受けたと伝えられている。「私は実に素晴らしいビオラの名器を持っているのです。しかし、ふさわしい曲が見つからない。 ビオラ独奏にふさわしい曲を書いてくれないか?」
ベルリオーズはビオラと管弦楽のための作品に取りかかった。しかし、華やかな大協奏曲を望んでいたパガニーニは楽譜を見て「私の出番が少なすぎる。私の独奏はずっと続くべきなのだ」と失望した。
このエピソードの真偽の程はさだかではないが、ベルリオーズはこの依頼から離れ、独奏のビオラを物語の主人公に見立てた交響曲に作り変えたと言われている。この作品は1834年30歳の年に完成した。全4楽章で、イタリアの山岳地方を放浪した時に感じたひらめきに基づいている。

NHK-FM(東京) 『クラシックカフェ メンデルスゾーンのバイオリン協奏曲ホ短調』 2023/9/26放送

オペラ「ベンヴェヌート・チェッリーニ」作品23

1838年にパリ・オペラ座で上演されるが、独創性あふれる音楽は当時の人々には受け入れられなかった。

NHK-FM(東京) 『クラシックの庭 レスピーギ交響詩「ローマの松」』 2024/4/22放送

序曲「ローマの謝肉祭」

オペラ「ベンヴェヌート・チェッリーニ」は散々な不評に終わったが、このオペラの第2幕への前奏曲を1844年に独立した管弦楽曲として作曲した。
オペラの中の様々なメロディが用いられているが、今日しばしば演奏される有名な楽曲である。
なお、この作品は単独の演奏会用序曲であり、「ローマの謝肉祭」というオペラは存在しない。

NHK-FM(東京) 『クラシックの庭 レスピーギ交響詩「ローマの松」』 2024/4/22放送。ローマの謝肉祭 (序曲) - Wikipedia https://ja.wikipedia.org/wiki/ローマの謝肉祭 (序曲)。エクトル・ベルリオーズ - Wikipedia https://ja.wikipedia.org/wiki/エクトル・ベルリオーズ

劇的物語「ファウストのごう罰」作品24

ベルリオーズは20代半ばの1828年頃、ゲーテのファウストを読んで心を奪われ、その思いは「ファウストからの8つの情景」という作品になり、ベルリオーズはゲーテにその楽譜を贈った。しかし、ゲーテはベルリオーズの作品を理解せず送り返してしまう。それから15年以上がたった1845年ごろ再びファウストに取り組んだ。それがこの作品である。

NHK-FM(東京) 『クラシックカフェ プーランクのバレエ音楽「めじか」』 2024/2/7放送



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