語族―インド・ヨーロッパ語族―バルト語派―バルト人
バルト人とは
バルト人の定義・意味など
バルト人とは、インド・ヨーロッパ語族の1語派であるバルト語派に属する言語を母語とする民族をいう。
小学館 『日本大百科全書』
バルト人の具体例
ラトヴィア人・リトアニア人
現代では、ラトヴィア人とリトアニア人の両民族がバルト人に属する。
小学館 『日本大百科全書』
古プロイセン人
17世紀に消滅した古代プロイセン語(プロシア語)を話すプロイセン人(プロシア人)もバルト系である。
参考:岩波書店 『広辞苑 第六版』。岡田 英弘 『世界史の誕生』 ちくま文庫、1999年、22項。
バルト人の歴史
バルト人の居住地はバルト海沿岸域で、今のラトヴィアとリトアニアからポーランドの北部にかけて居住していた。
小学館 『日本大百科全書』。岡田 英弘 『世界史の誕生』 ちくま文庫、1999年、21項。
東方植民・ドイツ騎士団領
12世紀から14世紀にかけてドイツ人がエルベ川以東のスラブ人やバルト人の居住地域に大規模な植民を行った(東方植民)。
参考:『詳説 世界史』 山川出版、2019年、149頁。『世界史用語集』 山川出版社、2014年、98頁。岡田 英弘 『世界史の誕生』 ちくま文庫、1999年、22項。
13世紀以降は第3回十字軍の際に結成されたドイツ騎士団が植民活動の中心となった。
ドイツ騎士団は今のポーランドの北部に進出し、13世紀半ばからバルト海沿岸部のプロイセン人の改宗・教化に努め、ドイツ騎士団領を建てた。
土着のバルト系のプロイセン人はドイツ人社会に吸収、同化され、17世紀には消滅することになる。
『世界史用語集』 山川出版社、2014年、98・107頁。岡田 英弘 『世界史の誕生』 ちくま文庫、1999年、22項。『角川世界史辞典』 KADOKAWA、2001年、636・752頁。
また、リヴォニア(今のエストニアとラトヴィア)にもキリスト教徒のドイツ人が入植し、フィン系のエストニアとバルト系のラトヴィアはドイツ騎士団に支配された。
岡田 英弘 『世界史の誕生』 ちくま文庫、1999年、22項。小学館 『日本大百科全書』
これに対して、バルト系のリトアニア人はドイツ騎士団に対抗するために13世紀に国家を形成し、リトアニア大公国と称して、独立を維持した。
『世界史用語集』 山川出版社、2014年、96頁。小学館 『日本大百科全書』
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