[歴史②]世界史

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コルンゴルト


コルンゴルト

コルンゴルトの生涯・経歴

コルンゴルト(1897-1957)は、オーストリア生まれのアメリカの作曲家である。ユダヤ系である。

研究社 『新和英大辞典』。NHK-FM(東京) 『クラシックカフェ 特集 モーツァルトが聴きたくて(2)』 2022/12/6放送

コルンゴルトは、1897年現在のチェコのブルノで生まれた。
音楽評論家だった父は敬愛する作曲家モーツァルトの名前ウォルフガングをミドルネームにつけている。
幼い頃から作曲の才能を表し、マーラーリヒャルト・シュトラウスプッチーニから神童と絶賛され、ウィーンで人気作曲家として活躍した。
23歳の年に完成し、初演された歌劇「死の都」は大成功を収め、その存在を揺るぎないものにした。

また、1934年、37歳の年にはアメリカに渡り、ハリウッドで映画音楽に取り組み、名声を築いた。

コルンゴルトは映画音楽という新しいジャンルに足を踏み入れ、ウィーンとハリウッドを往復する日々を送るが、この頃から彼の名声に陰りが出始める。
1933年にナチスドイツが政権を握ると彼の音楽は退廃音楽とみなされ、次第に演奏される機会が失われてしまう。
そして、1938年、ナチスドイツがオーストリアを併合すると、ユダヤ系であったコンコルドは亡命を余儀なくされ、アメリカに亡命する。

NHK-FM(東京) 『クラシックカフェ ▽「2つのバイオリン、チェロ、左手ピアノのための組曲」他』 2022/08/16放送。NHK-FM(東京) 『クラシックカフェ 特集 モーツァルトが聴きたくて(2)』 2022/12/6放送。NHK-FM(東京) 『クラシックカフェ ドボルザーク交響曲第9番「新世界から」』 2023/6/15放送。エーリヒ・ヴォルフガング・コルンゴルト - Wikipedia https://ja.wikipedia.org/wiki/エーリヒ・ヴォルフガング・コルンゴルト

数年前からハリウッド映画の音楽を依頼され、度々アメリカを訪れていたコルンゴルトは、本格的に映画音楽の作曲家として活躍した。映画「ロビンフッドの冒険」などでアカデミー作曲賞も受賞している。

なお、「風と共に去りぬ」が代表作のマックス・スタイナーに続いてハリウッドに来たのがコルンゴルトであり、ジョン・ウィリアムズが「スター・ウォーズ」の音楽を作るときに参考にした人である。

中川 右介 『クラシック音楽の歴史』 角川ソフィア文庫、2017年、292-293項。

第二次世界大戦終結後、コルンゴルトは再びクラシック音楽に回帰した。

NHK-FM(東京) 『クラシックカフェ 特集 モーツァルトが聴きたくて(2)』 2022/12/6放送

コルンゴルトの音楽史における位置づけ

後期ロマン派

スタイナーもコルンゴルトもドイツの後期ロマン派に属する作曲家である。

中川 右介 『クラシック音楽の歴史』 角川ソフィア文庫、2017年、293項。

コルンゴルトの意義・評価

映画音楽

スタイナーやコルンゴルトによりドイツの後期ロマン派の伝統がハリウッド映画に流れ込んだ。

中川 右介 『クラシック音楽の歴史』 角川ソフィア文庫、2017年、293項。

コルンゴルトの作品

協奏曲
ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 作品35

この作品は1930年代から構想を練り始め、第二次世界大戦が終わった1945年に作曲した。1947年に初演され、当時の批評家からは保守的、時代錯誤などと批判を受けたが、美しいメロディーと難しい技巧が融合された名曲である。自らの映画音楽の旋律も用いたロマンチックな作品。
なお、この曲は当時アメリカに亡命して音楽サロンを開き、亡命した音楽家たちの支えになっていた亡きマーラーの夫人アルマ・マーラーに献呈された。

NHK-FM(東京) 『クラシックカフェ 特集 モーツァルトが聴きたくて(2)』 2022/12/6放送。NHK-FM(東京) 『クラシックカフェ ドボルザーク交響曲第9番「新世界から」』 2023/6/15放送

室内楽曲
2つのヴァイオリン、チェロ、左手ピアノのための組曲 作品23

この曲は第一次世界大戦で右手を失ったピアニスト、パウル・ヴィトゲンシュタインのために書かれ、1930年コルンゴルト33歳の年に初演された。
なお、ヴィトゲンシュタインにはラヴェルリヒャルト・シュトラウスなど多くの作曲家たちが曲を書いている。

NHK-FM(東京) 『クラシックカフェ ▽「2つのバイオリン、チェロ、左手ピアノのための組曲」他』 2022/08/16放送



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