イスラーム文化―文学―千夜一夜物語(アラビアン・ナイト)
千夜一夜物語とは
千夜一夜物語の定義・意味など
千夜一夜物語(せんやいちやものがたり)とは、アラビア語で書かれたアラブ文学を代表する説話集をいう。
『世界史用語集』 山川出版社、2014年、83頁。『詳説 世界史』 山川出版、2019年、118-119頁。
千夜一夜物語の別名・別称・通称など
アラビアン・ナイト
千夜一夜物語の内容
千夜一夜物語では、ペルシャの王と1人の女性シェエラザードが登場する。
ペルシャの王は妻に裏切られたことをきっかけに女性を憎むようになり、新しい妻を迎えては処刑するという残虐な行為を繰り返していた。それを見かねて自ら立候補して妻になったのがシェエラザードである。彼女は王に毎晩面白い物語を話して聞かせ、王は続きが聞きたいために彼女を殺さなかった。そうしてさまざまな物語が語られると王は考えを改め、2人は末長く幸せに暮らしたというストーリーである。
シェエラザードが王に聞かせた物語の中には「アラジンと魔法のランプ」や「シンドバッドの冒険」など、現代でも広く知られる作品が多く含まれている。
NHK-FM(東京) 『クラシックカフェ リムスキー・コルサコフの交響組曲「シェエラザード」』 2022/11/14放送
千夜一夜物語の経緯
千夜一夜物語はインド・イラン・アラビア・ギリシアなどを起源とする説話の集大成であり、16世紀初め頃までにカイロで現在の形になったとされる。
『世界史用語集』 山川出版社、2014年、83頁。『詳説 世界史』 山川出版、2019年、119頁。
その後、18世紀の初めにフランスの学者が翻訳したら、ヨーロッパ中で人気が爆発し、さまざまな言語に翻訳された。
NHK教育 『木村多江の、いまさらですが・・・「オトナのための地理・歴史 西アジア」』 2022年03月24日放送
また、ロシア5人組のコルサコフは千夜一夜物語を元に代表作「交響組曲「シェエラザード(シェヘラザード)」」(1888)を作曲している。
NHK-FM(東京) 『クラシックカフェ リムスキー・コルサコフの交響組曲「シェエラザード」』 2022/11/14放送
なお、日本では明治8年に翻訳が出ている。
NHK教育 『木村多江の、いまさらですが・・・「オトナのための地理・歴史 西アジア」』 2022年03月24日放送
千夜一夜物語の意義
千夜一夜物語は当時の暮らしを知ることができる一級の資料である。
NHK教育 『木村多江の、いまさらですが・・・「オトナのための地理・歴史 西アジア」』 2022年03月24日放送
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