[歴史②]世界史

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東欧―ソ連―社会主義建設―第一次五カ年計画


(" ロシア―歴史―社会主義建設―第一次五カ年計画 "から複製)

第一次五カ年計画とは

第一次五カ年計画の定義・意味など

第一次五カ年計画とは、レーニンの後継者として最高権力者となったスターリンが農業国から工業国への転換を図るためにネップに代わって1928~1932年に強行した重工業化と農業の集団化・機械化を柱とする総合的な経済政策をいう。

参考:『詳説 世界史』 山川出版、2019年、345頁。『世界史用語集』 山川出版社、2014年、291頁。『チャート式シリーズ 新世界史』 数研出版、2014年、3頁。

第一次五カ年計画の目的

ソ連の大国化

スターリンは戦争と外国から侵略されることの脅威をたえず訴えた。

1931年2月には、ロシアは立ちおくれたために、モンゴル、トルコ、スウェーデン、ポーランド=リトワニア、英仏、日本に打ち負かされてきたと語っている。

五カ年計画 - Wikipedia https://ja.wikipedia.org/wiki/五カ年計画#第一次五カ年計画_(1928-33)

過去のロシアの歴史は立ち遅れのために絶えず打ち負かされていた。
我々は先進諸国に100年立ち遅れている。
この距離を10年で走り過ぎなければならない。
我々はこれを成し遂げるか、それとも押し潰されるかである。

NHK総合 映像の世紀バタフライエフェクト「スターリンとプーチン」 2022年05月23日放送

第一次五カ年計画の内容

第一次五カ年計画で掲げた目標は工業生産250%増、農業生産150%増という現実離れしたものであった。

NHK総合 映像の世紀バタフライエフェクト「スターリンとプーチン」 2022年05月23日放送

重工業化

第一次五カ年計画では重工業が優先されたために消費物資が不足し、国民は耐乏生活を強いられた。

『新詳 世界史B』 帝国書院、2021年、274頁。

農業の集団化・機械化
コルホーズ・ソフホーズ

農業集団化にはコルホーズ(集団農場)とソフホーズ(国営農場)があった。

『新詳 世界史B』 帝国書院、2021年、274頁。

政府は集団化に抵抗する多数の農民を逮捕・投獄し、生産物の強制供出を実行した。

『詳説 世界史』 山川出版、2019年、345頁。

処刑されたり強制収容所に送られたりした。

『新詳 世界史B』 帝国書院、2021年、274頁。

ウクライナ

五カ年計画で最重要地域と位置づけられたのが、ソ連成立とともにその構成国となったウクライナだった。
ヨーロッパの穀物庫と呼ばれた肥沃な土地は国有化され、農村の人々は集団農場へ強制加入させられた。
収穫物はすべて国のものとなり、農民には作付けの種さえ残らなかった。
1931年ウクライナは天候不順による凶作に見舞われる。
農民たちは飢饉に陥り、現地の共産党幹部はスターリンに取り立てを止めるよう懇願した。
しかし、スターリンは聞く耳を持たなかった。
飢饉の中でも過酷な食糧徴発が続けられ、飢えで300万のウクライナ人が命を落とした。

NHK総合 映像の世紀バタフライエフェクト「スターリンとプーチン」 2022年05月23日放送

第一次五カ年計画の意義・評価・解釈

ソ連の計画経済への注目

スターリンは国内外へ社会主義の成功をアピールした。
当時、資本主義諸国は世界恐慌に見舞われ、資本主義への失望が広がっていた。
五カ年計画の実態を知らない人々の目には、ソ連は理想の社会と映った。
アイルランド出身の文豪バーナード・ショーもその1人だった。
バーナード・ショーは次のように述べている。

私をロシアマニアと呼んでばかにしてきた皆さん
もはや資本主義のアメリカよりも共産主義のソビエトの方が優れていることは明らかとなりました。
今やこちらの人々はアメリカを見下しています。
二つの国の立場は逆転してしまったのです。

NHK総合 映像の世紀バタフライエフェクト「スターリンとプーチン」 2022年05月23日放送



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