氏族
氏族とは
氏族の定義・意味など
氏族(しぞく)とは、祖先を同じくするという認識のもとに構成される血縁集団をいう。
三省堂 『スーパー大辞林』。
詳説
氏族は、一般には、父または母の一方を通じて、その神話・伝説上の始祖を同じくする出自観念によって組織された単系(父方か母方かどちらか一方)の親族集団として定義される。
『角川世界史辞典』 KADOKAWA、2001年、405頁。
氏族と関係する概念
部族・民族
国家
氏族の概念の目的・役割
歴史の対象
歴史を叙述するときは個人と個人の関係だけでは歴史にならない。
したがって、歴史が取り扱うの(歴史の「主語」「主体」)は人間の集団であるが、これには、氏族、部族、民族、国民(国家)などがある。
ただし、これらの人間の集団にはどれも不変の実体はなく、いずれも観念の上のものにすぎない。成員の個人は絶えず入れ替わっており、たとえば、自分を日本人であると思う、中国人であると思う、というようなアイデンティティは、世代ごとに中身が変化していき、名前も変わっていく。
したがって、どの時代のアイデンティティか、どういう状況下でのアイデンティティか、ということを常に注意しなくてはいけない。
参考:岡田 英弘 『歴史とはなにか』 文藝春秋、2001年、216-217項。
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